ヘンリー・ハズリット/世界一シンプルな経済学
- 作者: Henry Hazlitt(ヘンリー・ハズリット),村井 章子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/06/24
- メディア: 単行本
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経済学には、大きく分けて2つの派閥がある。
「小さい政府」
と
「大きい政府」
である。
意味内容については省略する。
この本は「小さい政府」を主張する奴らのバイブルであると見出しに書いてあったので
読んでみた。
ハッキリ言って、内容は全部与太話だった。
まず本の前書きにも書いてあるように、数値による実証や分析が全くない。
まぁそれは紙面を食うし読者も嫌になるだろうし、別にいい。
ただし
それにしては、数値を用いなくてはならないであろう部分まで断言しすぎている。
特に俺が気になったのは
「機械が雇用を奪うのか否か」
という点についてだ。
こういう類のシビアな問題について、断言してしまうのは些か早計ではないか。
著者のスタンスは、一貫してこうだ。
「雇用や財政ってのは流動的なんだよ。ほっといても、そのうち安定するわけ。そりゃそれで一部の産業がダメージ受けたり企業が潰れたりとかもするけどさ。でも全体で見れば結局差し引き変わらんのよ。だから政府は、市場に介入せずに最低限のことだけやってりゃ良いの。関税とかもダメ。潰れそうな大企業助けたりとかマジ切腹もんだから。税金も最低限で良いんだよ。OK?」
こういった主張を、あれこれと題材を変えて繰り返ししつこく述べている。
うーん
まぁ一理ある。
でも一理ないかも知れない。
この本だけではわからん。
でも考えるきっかけにはなる。
確かに、シンプル。