馬鹿の独り言

物忘れの酷い俺のためだけのブログ

星野リゾート関連2冊

星野リゾートの事件簿

星野リゾートの事件簿

 
星野リゾートの教科書

星野リゾートの教科書

 

リゾートとか

は?馬鹿じゃねぇの斜陽産業だろ?

サービスとか設備次第で全てが決まる業界とかアホかよ誰が行きたがるんだよ。

そんな安定しない所に俺は行きたくないね。

やっぱ公務員が無敵だろ。

 

気持ちはわかるけどちょっと待て。

俺の周りには、しょうもない企業に勤めては努力した気になって二言目には

「公務員目指してる。安定してるから。」

そのネタはもう飽きた。

だから読んだ。

 

内容としては

「事件簿」は従業員サイド、「教科書」は経営者サイドの話としてうまい具合に分かれている。

先に「事件簿」を読むと、良い話ばっかり矢継ぎ早に出てくる。

お涙頂戴の良い話だ。

しかし、そこで疑問が湧いてくる。

「どうして社長はそんな経営判断を下せたのか。どうして社員はこんなにも主体的なのか」

あれ?これって編集者の思うつぼじゃね?

 

どうも星野社長は、経営学の本に従って経営判断を下しているらしい。

えー、嘘ぉー?

経営学なんて嘘ばっかりだ。

新しい理論が次から次へと出てきて、頼れるものなんて1つもない。

そう思っていた時期が私にもありました。

実際のところ、徹底的に教科書通りの方法を実践できている企業って殆ど無いようだ。

俺が今まで研究した失敗例の企業は

ある成功例の都合の良い部分だけ摘み食いした結果、段々と歪みが大きくなって破綻するという例が殆どだった。

要するに、都合の良いキーワードを言って気持ちよくなるだけで、実際は何も変われていない。

星野社長が言うには、星野リゾートは違うらしい。

問題を解決するためなら

1つの理論を余すとこなくしゃぶりつくして貫徹するらしい。

末端の従業員の1つの発言が、組織の運用方針そのものまで劇的に変化させることもあるらしい。

実際のところどうなんだろう。

これは星野リゾートへ視察に行く必要がある。

まだ行ったことはない。でも面白そうだ。ワクワクするぞぉ!!

あれ?これって完全に思うつぼじゃん。

 

よくありがちな勘違いとしては

経営学の本に書いていることを全部そのまま実践すれば上手くいくと思っていることだ。

そんなわけない。

ビジネスってのは人と人とのやりとりであり、生ものだ。

企業によって状況が全く違うので、それぞれにマッチするようにアレンジする必要があるし

ある1つの理論だけを崇め奉って上手く適用すれば、教科書に書いてある成功例のように上手くいくようになるなんてことは全く無い。

むしろそんなケースでは必ず失敗する。

星野社長も、経営学を参考にして経営判断をするとはいえ

まずそれ以前に、率直に発生した問題や疑問やお客様からのクレームがあって

それを解決するのに最適なツールとして、経営学の理論を選び、それを徹底して実践的にアレンジしている。

だから「教科書」には30冊もの経営学の本が出てくる。

最近話題の宗教本は、稲盛和夫の「アメーバ経営」だろう。

アメーバ経営は最近の成功例として非常に大きな存在感を持っているけど

ではあれを採用すればどの企業も完璧に上手くいって無限の企業価値を錬成できるかといえば

決してそんなわけではない。

必ずある程度は、というか骨子の部分以外は全部、各々の状況に合わせてアレンジしなければならない。

むしろアメーバ経営は非常にリスクが高くて、俺は正直あれの有効性に疑問を感じている。

 

まぁ要するに

順番を間違えちゃいけないってことだ。

二次元ばっかり見てると肝心な部分を見失うキモオタと同じってことだ。

常に考え、実行し、24時間の使い方を改善していく。

そうでなければ意味が無い。

温泉入りたい。